ぬこホイホイ
サブノートで仕事をしている間、麟太郎は僕のそばにはあまり寄ってこなかった。
いや、「飯出せ」だの「トイレ片づけれ」だの「なでさせてやる。なでれ」といったコミュニケーションはいつも通りであったし、ベッドで寝ていると布団の上に乗っかって僕に悪夢を見せてくれるなどの小粋なサービスも欠かさなかった。
が、なーにか欠けているものがある……と思っていたのだが、そういやサブノートで仕事をしている間、あまり机の上に乗ってこなかった気がする。
もちろん、開いてあるノートの上を踏み荒らしていって、数字キー「5」がめり込んだままになってるとか、そういった小被害ははあった。
でも、机の上にずでんと寝そべる光景はあまり見られなかったような。
なんでだろ。
という疑問が今し方氷解した。
前にもあったが、麟太郎が僕の机の周辺に寄ってくるのは、決して僕のことを気に入っているからというわけではなくて、「PCの排熱が暖かいから」ではなかろうか。
いや、なんかビンゴな気がする。
復活榎が稼働し始めたら、我が物顔で机を占領しはじめたし。
充電中のDSを尻でぐりぐり押しやったりしてるし。
要するに、秋から春先までのぬこは、暖かいところ・熱源に寄ってくるのであって、人に懐いているわけではない、ということか。
かわいいけどなんか腹立つ。