スピード解決

今年、最初のマシン*1が壊れた後、ちょっと奮発してAthlon64マシンを組もうと思い立った。セットアップに猛烈に苦労したこの黒いマシンには、命名ルールに従って「茨」というとげとげした名前が付けられたのだが、まさに茨の道でさっぱり安定しなかったので、「気長にやるヽ(`Д´)ノ」ということで、寝かせた。
その後、とにかく作業機がないと死んでしまうので、事務所に3年ほど死蔵していた暫定マシンを引き上げてきて、それをなんとかぶんまわしていた。
が、その暫定マシンも「PCIスロットにカードアダプタ挿した」ら、それだけで突然死。
夜中に、僕は机をばんばん叩いて天を仰いだのだった。


んで、今日。
いつもの打ち合わせで新宿へ、その帰りにいつものように鮨で自分を慰めに新宿西口に行ったりしたわけなのだが、天からちょっと舞い降りてきた何かが僕に「CPU買え」という。
それも「Athlon64買え」とかなんとか。
茨はAthlon64を積んだマシンなのだが、ちょっとした手違いでAthlon64 3800+ X2が乗っている。ほんとはシングルコアを注文したのだが、先方の手違いでなんでかX2が乗ってきた。まあ、M/Bは対応しているし、動けばめっけもん。くらいのつもりでいたのだが、これが、んもー「貴様何様?」というくらい、不安定きわまりない。なんとかX2を温存しようとしたのが裏目裏目に出ていたというか、人間欲をかくとろくなことがないというか。
で、あれこれ金を掛けすぎてしまい、これ以上博打は打てません神様……ということで、解決を一時的に棚上げしていたのである。
茨の不安定というのは「起動後、1〜5分もするとフリーズする」というもの。
それもブルースクリーンになるとか、電源が落ちるとかではなくて、「画面の表示はそのままに、キーボードもマウスも電源スイッチも受け付けなくなり、強制リセットしか方法がない」という状態に陥る。
実は、これに似た症状を大昔に僕は体験している。
確か、Windows95をFDでインストールしていたときのこと。
途中までは入っていくのだが、途中でマシンが【止まって】しまう。
やはりキーボードもマウスも受け付けない。
しかも、毎回少しずつ違うところまでは行く。
少なくともインストールを途中までできるということは、CPUは死んでいないはずだ。と、こちらも思ってるから、メモリを変えてみたりケーブルを変えてみたり、あれこれ試してみるのだが、全然わからない。全然変わらない。
そのうち、ふと思い立ってCPU*2をひとつ前のものと交換してみると、50回も再インストールを繰り返した(なぜ途中で気づかなかったかは、若かったから(笑) )マシンに、するするとWindows95が入っていく。
なんでやーん!
と原因はCPUだったわけなのだが、どうも二次キャッシュが壊れていたらしい。
インストールのためにHDDからメモリ(いわゆるフラッシュメモリ)に、メモリからCPUに、それぞれ順を追ってプログラムは吸い込まれていくわけなのだが、CPUの中にもキャッシュメモリが入っている。そのキャッシュメモリの動作不良によって、「毎回違うけど、いいとこまでいく、でも止まる」を繰り返していたわけである。


で、今回の茨の挙動はそれにものすごく似ていた。でも、インストールはできるし、起動もするし、なんでー……と思っていたのだが、K6の時代とAthlon64とでは2次キャッシュの大きさがでんでん違うのである。当時ならFDをガショガショと途中まで吸い込んだら2次キャッシュはおなかいっぱいだった。が、今は2次キャッシュもそれなりにでかいので、インストールまではすいすいいく。が、いざWindowsXPを起動した後に、たとえば仮想メモリをキャッシュ上に展開するとか、カーネルをキャッシュ上に常駐させて、なおかつ複数の常駐プログラムを走らせるとかしたら、あっという間にキャッシュはいっぱいいっぱい、そしてフリーズ……ということだったのではあるまいか。<推測


手持ちに余ってるAthlon64があればよかったんだろうけど、初めてのAthlon64マシンであるわけで、そんな都合のいい余剰パーツはない。
しかも、本来シングルコアを走らせるM/B(後のBIOS書き換えで対応はしたはしたけど……)に、デュアルコアでいろいろ怪しいCPUが乗っているわけで、やっぱこいつを本来の相性のものにしてみるのがよいのでわないか。


でも、Athlon64って決して安くはないのである。
例えばAthlon64 3200+(シングルコア)で、実勢価格は2万円。
最近は、4万円とちょっと出したら、40GBのHDDとそこそこなCPUを積んでWindowsXPをプリインストールした廉価パソコンが買えちゃうことを考えると、もし失敗したらそれ2枚でパソコンが一台買えちゃう。
そう思うとなかなか踏ん切れなかった。

が、今日は天から何かが「買え。いいから買っとけ」「鮨は当たりのネタが出るから食っとけ」「今日はゲームは買うな」といちいちうるさいことを言うので、思い切って買ってみた。
結局、3800+ X2を下ろして3200+を乗せることにしたわけで、スピードはむしろ下がるわけなのだが(高いんだもん)、その結果……今日の日記は茨で書いている。




これからしばらくはベンチマーク&長時間稼働耐久テストということで、一週間くらい回しっぱなしにすることになるが、どうやら今度こそ大丈夫っぽい。
やっぱり原因はCPUだったんだなぁ……。
早くて安定してる環境っていいなぁ……。


今年のGWはそういうわけで環境整備に費やすことになる。
あーあ。
iTunesのプレイリスト、また作り直しだよ(つД`)
最終版のエクスポートする前に逝っちゃったし(つД`)


とりあえず、教訓としては。
「ちゃんと動いているマシンには余計な改良を加えない」
ツォルコフスキーの忠告をきちんと聞かなかった僕がバカでした。

*1:あすなろ

*2:当時はK6かなんかだった気がする