ネット復帰

ここんところ不調で繋がらなかった静岡の実家のパソコンが、ネット復帰したらしい。メールとSkypeで親とちょっと話などする。
老母はメールは読み書きできるようになって久しく、Skypeも一応使えるようにはなった。
が、何度言っても通販手続きは苦手らしく、Amazonなどもうまく使いこなせないとぼやく。

Amazonに限った話じゃなくて、楽天Yahoo!その他のショッピングサイトなどでも「面倒でよくわからない」らしい。
セキュリティの問題を考えれば今以上に手続きを簡略化するのは難しいんだろうし、かといって使い慣れない人は年齢にかかわらず「どうしていいかわからない」という思考停止のところで止まってしまうものらしい。(できるようになったらなったで、気が狂ったようにモノ買っちゃうんだけど(笑))

以前、母の旧知の老婦人にパソコン指導をちょっとだけさせていただいたことがあるのだが、パソコンを使いこなせる、という以前の話で、「マウスを動かしたらカーソルが思い通りに動いた!」「トランプをめくったら(たぶんソリティアのこと)カードが動いた!」というだけで、「できるかも!?」という自信が湧いてくる様子だった。
赤ん坊が初めて立った、ストローを使わずにコップのジュースを飲めた、みたいなもので、それを当たり前のようにしている人間にとっては「何を今更」みたいなことであっても、最初にできたときは「よくできました」と褒めないと、次へ続かない。それは、赤ん坊の立ち歩きも老人の初めてのPCも変わらないのかもなあ、とも思う。

実家PCのセットアップやメンテは、弟夫婦がPCに疎いこともあって大概僕がやっている。このため、帰省は「一晩中PCメンテ」で終わってしまうことが増えた(´Д`)
が、足腰立たなくてヒマこいて、隠居して友達とも疎遠になって、そもそも「友達」が寿命でどんどん減っていくような老人にこそ、PCをどんどん使って欲しいよな、と思う。
肉体的に衰えた老人には、経験の蓄積という財産があるわけで。その叡知とか知恵とかそういう「無形情報」の供出、おばあちゃんの知恵袋のデータインプットを、老人自らがするようになったら、それを生かして働く現役にとって有用なデータベース共有になると思うんだけどなあ。
PCの操作方法に補助金を出すのもいいけど、PCの活用(特に老人による発信と記録)に注力するようなことをしたらいいんちゃうか、と。
身体が動かない人(衰えた人)が、まだまだ必要とされているという自覚を持てるようになったら、もう少し達者でやってくれるようになるんじゃないかと思うんだけど、これは理想主義的でしょーか。