新刊、おわんないorz

書いても書いても終わらないよ(´Д`;)


以下、編集屋さん的な豆知識。


竹書房文庫は、1頁が40字×16行で書いている。
タイトルが入るページは、タイトルを本文3行分取って、本文13行。
仮に、1頁に改行なくびっしり書いたとしたら、1文字=2byteとして、640字、1280byte分入る。
竹書房文庫は、最小標準が1折(1台)=32頁として、7折で224頁。
このうち、本扉(1頁目)、返し、前書き×3頁取って、後書き×4頁、目次4頁、奥付で合計14頁は、本文以外。Noticeが入ったり、解説が付いたりすることもあるので、これが16〜18頁になったりすることもあるし、収録話数が少なく目次が2頁で済んで諸々の本文以外が12頁くらいで足りたりする場合もある。
「超」怖い話「弩」怖い話や怪コレなどは、40〜50話以上入るので目次が4頁は必要。先日発売になった恐怖箱 怪医は全16話と少なめなので、目次は2頁で足りる。が、うっかりいつもの癖で目次を4頁分確保してたもんだから、最後の最後に台割の帳尻が合わなくなって(^^;)、慌てて解説を2頁書き足した。


で、本文は概ね208〜212頁の間くらい。
間を取って210頁として、640×210=13万4400字、400字詰め原稿用紙に手書きしたら336枚。200字詰めなら倍の672枚。byte数で言うと、268800byteで、およそ262.5kb*1
ただこれは、「隙間なくぎっちり書いた場合」で、実際には改行入ったりなんだりで、そんなに書かない。


例を挙げると、近刊「超」怖い話Λが、全240頁、うち諸々を除いた本文相当部分が220頁で、本文テキスト量*2が157,586byte。およそ153kb。1頁平均だと、1頁あたり700byte前後で、文字数に直すと350字くらい。これでほぼ標準。
昨年刊行した「弩」怖い話4〜Visit Invisibleが、全224頁、本文相当部分208頁で、本文テキスト量が133,320byte。およそ130kb。1頁平均だと、1頁あたり630byte前後で、文字数に直すと315字くらい。改行が多いですねorz
ちなみに、ボリュームのでかさで読者を恐怖のズンドコに叩き落とした大作・恐怖箱 怪医の場合、全240頁(「超」怖い話と同じ)、本文相当部分222頁で、本文テキスト量が174,507byte。およそ170kb。1頁平均だと、1頁あたり780byteで、文字数に直すと390字くらい。さすがに詰み詰み。
講談社の小説版・忌火起草は(ry*3


で。
現在執筆中の新刊。
現在、全体のほぼ9割相当までできてる*4
だけど、すでにテキストサイズが155,032byte(約151kb)を越えてる。
ちょー、計算合わなくね? いつもなら、もうとっくに書き終えてる分量のはず。
同じペースで残りも書いたとすると、単純に167kbを越える勢い。
ちょー……多すぎね?


あ、あるェー?
書いても書いても終わらないよ(´・ω・`)


問題は、普段が短いから長きゃいいかっていうと、必ずしもそうじゃないってとこ。
自分で自分の傾向を分析するならば、怪談屋さんとしての僕の文章は、意識して短く、小さく、コンパクトにすることを志向している、のだと思う。意識的にそういう枷を嵌めていかないとどうなるかというと、このblogのようになる。無意識に、本質的に僕の文章は長くて諄いのだと思うorz そういや、アーサー・C・クラークとか好きだったなあw
長く鍛えられてきた「超」怖い話の傾向というのは、とことん無駄を省く、話をコンパクトにまとめるというものであったので、僕のそういう「無駄なところ」はかなり削ぎ落とされてきたのだと思う。もちろん、意識してそうすることによって整理された文章を書く技術は身についた一方、意識しないで好き放題に書くと、やはりこの長文の虫が身をもたげる。
果たしてこれは善いことなのかどうなのか。
過去に書いた怪談の中で言うと、「弩」怖い話2 Home Sweet Homeか、ダムド・ファイル リストの一話目当たりが長い部類に入ったんじゃないかなと思う。
ダムド〜は、これの評価が「弩」怖い話シリーズの開始に繋がり、弩2はそれの評価が忌火起草のシナリオ参加に繋がった。そういう意味では、だらだら長いorzものを書く(そして後で後悔する)と、なんとなく次の仕事に繋がっていく、という例が多かったような感じ。
どうなるんでしょう。今回は。

*1:1kb=1024byte。

*2:.txtのプレーンテキストで換算。

*3:あの本は3人の競作になっていて、僕が執筆担当した分は、全体の1/2弱くらい。他の二先生の執筆分量はわからないので、僕の書いた原稿の分量だけを純粋に測ると160kbとあって、標準的な僕の文庫1冊分の分量よりだいぶ多いw。つまり、一冊で文庫2冊分以上の分量が詰めこまれているわけで、大変お得ですよ奥様、と忌火起草の葉の陰から宣伝を(ry

*4:あと数日で完成。