Traveler!/ユメロケッツ

お礼を込めてのCD購入祭り第三弾が、飯時に届く。
杏あめ/匿名希望の東京在住による「Traveler!/ユメロケッツ」。とらのあな通販で1050円(税込)+送料600円。
http://www.toranoana.jp/shop/080328_travelar/

内容は、「Traveler!」「ユメロケッツ」それぞれのニコ動やピアプロで配信された初音ミクによるショートVer.+未公開の初音ミクによるロングVer.、オフボーカルトラック(カラオケ)、それとコーラス入れのために作者当人が歌ったAnother vocal Ver.(ボーナストラック)の7トラック入り。
作者当人によるボーナストラックは、確かニコ動で初出してるはずなんだけど、「こんだけ歌えるのになんで初音ミク使うんだよwww」というツッコミがあったような記憶がw
ときどき「ミク要らないよw お前が歌えよw」というほど上手い人がいるのは確かなんだけど、じゃあ初音ミクなしにいきなり「僕の(私の)歌を聞いてください!」って出したら、たぶん絶対に誰も気に留めなかっただろうなと思う。halyosyなんか「プロの犯行」としてニコ動では定着している「absorb」という本職(インディーズ)ユニットのプロボーカルだけど、メルトを歌わなかったらほとんど認知されなかったんじゃないかなあ、と。
その意味で、「初音ミクを使いました、使いこなしました、初音ミクに歌わせたを聞いてください、曲そのものも聞いてください、もしよかったら自分が歌ったのも聞いてください」というステップを踏んで、じわじわと初音ミクから作者、歌手のほうに意識を引きつけていこう、というプロモーション戦略に「初音ミク」のファンというマーケットは活用できる、ということかもしれない。
Traveler!の場合は、作者によるAnother vocal版はあくまでボーナストラックという位置づけだけど、ロングVer.は最初からCD用とアナウンスされていた。
この先、杏あめ/匿名希望の東京在住が新譜を出したら追うだろうなー、と思う。<廃人
こういったプロモーションは、最初のフックが難しいわけで*1、そのための方法論としては、少なくとも僕に対しては有効であったw


このケースに限らず、いずれメインが作者で、ボーナストラックで初音ミク入りというのも出てくるのかもしれない。そうなったら、なんとなく初音ミクのファンは買っちゃうかもしれない。うっかり買っちゃう人が出るとしたら、そういうプロモーションは効果があるっていう実績になるのかもしれない。


後は、「うんうん、よかったよ!」という好評価のリスナーをどうやってリピーターにするか、というあたり。
プロの世界では実は未だにそういうリピーターの囲い込みには「ファンクラブ(ファンクラブへのいろいろな優遇)」という手法を採っている。公式サイト、ブログ、なんていうのもそういう囲い込み、繋ぎ止めへの施策のひとつなんだけど、ファンクラブはともかくとしても、「金を掛けたプロモーション」以降のリピーター繋ぎ止め策は、プロでもそんなもんなんだなあ、と思ってみたり。


ニコ動では、気に入った曲を出した作者の公開しているマイリストからRSSを受信して、新作が公開されたらすぐに見に行けるようになっている。自身がブログをやっている作者については、できるだけRSSに登録して新譜を追うようにもしているんだけど、このへんTraveler!/ユメロケッツのCDには、そういうリピーターのための誘導情報って特になかったなあ。
ピアプロやニコ動だけで追ってくれってことなのか、実はやっぱり「デビューを控えたプロのシークレットプロモーション」なのか、どっちなんだろう?


初音ミク】オリジナル曲『ユメロケッツ』
http://www.nicovideo.jp/watch/nm2571973


初音ミク】オリジナル曲『Traveler!』
http://www.nicovideo.jp/watch/nm2571945


初音ミクオリジナル曲】『Traveler!』を歌ってみた
http://www.nicovideo.jp/watch/nm2596840
※ボーナストラックのAnother vocal版

*1:リピーターにできるかどうかは、ホントに実力勝負だけど、足を止めて耳を傾けてもらうというのは、実力よりも多分に運に左右される。もしくは、プロモーターがどこまで初期投資に実弾を突っ込めるか。