全作品公開完了

未明を持って全318作品の公開を完了した。
今回は参考作品など審査外作品はなし。
これから10/1までが審査期間となる。
で、審査用のチェックシートと、10/1以降に使うことになるツールとデータの整備に入った。


今回、遺伝地図の生成&リンク一覧の生成&遺伝因果関係のリアルタイム表示にと大活躍したFrieve Editorであるわけなのだが、実はこのツールは、この後もまだまだ活躍する。
現在公開中のfipデータ*1は、タイトルとリンクと因果関係だけを表示する分のデータしか入っていない。FEには「ラベル」というこれまで未使用の機能があるのだが、これはカード*2を特定のカテゴリごとに分別するためのものとなる。
昨夜で全作品の公開が完了したので、全作品にラベルを付けた。このラベルには、未だ公開されていない応募者のペンネームではなくてエントリーNoを割り当てた。どこの誰かについては最終発表までなお「秘密★」であるわけなのだがw、「これを書いた人は、他にどれを書いたか」については、ラベルにエントリーNoを付けることで一目瞭然となる。
また、全応募作に対して、どの程度の「占有率」を持ったかなども俯瞰できる。
さらに、その作品の遺伝先や遺伝元の作品を書いたのが、同じ作者からばかりなのか、不特定多数の作者から広く援用されたのか、などもわかる。遺伝記のルールとしては、「自分の作品だけで我田引水的に自分ワールドを作る」ということは禁止事項になっていないので、それそのものは何ら問題ないが、「作品そのものの読者評価」の他に、「他の作者にとって取っつきやすい、または意欲を励起された作品であったかどうかの作者評価」が、非常にわかりやすい形で表示されることになる。
例えば、自作品へのみ遺伝子が鈴なりになる自閉型がいるかと思えば、複数の他作品に積極的にセッションを試みる交流型がいたり、人気のあるハブ作品に軒並み貼り付く流行敏感型もいたりする。また、遺伝上の上流にいる作品をうまく取り込んだ上で、遺伝元よりも多くの子孫を作った出藍の誉れ型もいる。
なんというか、これは本当に凄く面白いデータで、見ていて飽きないというか、データから読み取れる意味が何通りも浮かび上がってくるのと同時に、「読み解き」「読み追い」をするために、極上のガイドブックになるような気もする。入力整理がとんでもなく面倒で、一晩で腱鞘炎が復活したほどだがw、早く見せびらかしたい気持ちでいっぱいだ。*3


が、これらのラベリングを施したデータの公開は、10/1の楽しみに取っておきたい。
10/1までにお願いしている審査は、「誰が書いたか」については一切配慮することなく、作品単位で善し悪しや好みかどうかなどを評していただきたいため。誰が書いたかに左右されないところで忌憚ないご意見をいただいた後、今度は「それを書いた人が他に書いていたもの」「それらを書いた人の傾向」を見て、「エントリーNoを指定しての著者推奨」をしていただこう、という趣向である。


とはいえ、この段階でも応募者のペンネームが公開されないのは、遺伝記*4では応募者が同時に審査員も兼ねるため。審査員としての忌憚ない講評は、人によっては攻撃的、批判的に映ることもあるだろうし、そうなれば「その審査員が書いた作品について、恣意的に極端な批判配点を行う」という報復審査が横行しかねない。
書き手としての才能と審査員としての人となりが、常に正比例するとは限らない。作品の出来を左右するのは作品数を重ねることで得た著者の才能であり、審査員としての講評から垣間見える人格や肩書きではない。
プロでもアマでもビギナーでも、そのへんは平等に。


そういうわけで、ぼちぼち審査漏れで泣く人と笑う人が出てき始める時期でもあるので、チェックリストを作ってみた。
自分では審査したつもり、というのが案外漏れてたりするんだこれが。一作だけ見落としとか、トラックバックミスとか、配点忘れとか。
是非お役立て下さい。

遺伝記審査用チェックリスト
http://www.kyofubako.com/gene/2008/data/gene2008-checklist.csv

*1:FrieveEditorのデータ拡張子はfip

*2:この場合は各作品

*3:超-1システムそのものは概ね完成に近いけれども、今回の遺伝記のように毎回少しずつ違う試みに挑戦している限り、この煩雑な手間からは逃れられない気がするorz ……楽したいなあ(^^;)

*4:超-1システムの特色でもある