DSiの充電器
先だって池袋に出たときに、ビックカメラのゲーム関連コーナーなどをぶらついた。
相変わらずの人出。週末、月末、クリスマス直前の週末とくれば、それはもうオモチャやらゲームやらの売り場は大盛況なわけで。
見た感じ、子ども向けのオモチャやゲームソフトを買っている人はもちろんそれなりに居るんだけど、見るからに「自分用」のソフトを選んでいると思しき壮年以上の人が多く目に付いた。
これはDS発売後から目立つようになったもので、最近では特に珍しい光景でもなくなってきた。
池袋ビックカメラの売り場で言うと、DSソフトの棚は5面ほどあるのだけど、そのうちほぼ1面、全体の1/5*1がエデュケーションソフトだった。脳トレとかDSで学ぶとか大人の○○○の類。
DSは既にゲーム機というより、汎用エデュケーション機として認識されてるんだなーというのを、改めて実感した。
先月発売のDSiは発売から1カ月余り経っているが、ビックカメラなどでは品切れということもなく、在庫も潤沢な様子。クリスマス商戦のピークに合わせて生産調整しているのと、恐慌による消費減少とがぶつかった形だろうか。
とはいえ、店頭に並んでゲームソフトを買っていく人々の賑わいが例年と比べて、明らかに落ち込んでいるようにも見えない。(客層は大きく変わってきているとは思うけど)
で。
DS、DS Liteでそれぞれ、USBに繋ぐタイプの充電ケーブル(リール付き)を便利に使ってきたので、DSi用も欲しいなーと思って捜してみたのだけど、さすがに発売一カ月後ではそういった対応製品は出ていない様子。ホリ電気辺りから発売情報がリリースされているものでも、来年2月くらいになるらしい。
また、DS/DS Liteで便利に使っていた、充電クレイドルの類も、まだDSi用は出てきていないようだ。DS Lite用では机の端に置いておくと収納と充電の両方の用に足りる便利なのが出てるんだけど、DSi用にも早くそういうの出てくんないかなとか思う。
液晶保護フィルムとケースは、DSi用もぼちぼち出てき始めているんだけど、アンテナ型のタッチペン(伸びるヤツ)のDSi用は、これもまだ見あたらない。
DSに関しては、DSiは旧DS/DS Liteからの乗り換えユーザーを狙ったものではなく、DS/DS Liteを家庭内で共有している(つまり、誰かのを借りていて、自分専用はまだ持っていない)人、これから買おうと思っている新規ユーザーを対象にしている、という想定だったらしい。実は、「実はDSiはあくまで繋ぎで、2009年にDSの後継携帯ゲーム機を発売する予定らしい」というようなウワサもあったらしい。
が、リーマンショックからの恐慌突入は恐らく任天堂も想定外だっただろうと思うけれども、これから消費が冷え込んでいきそうなことを考えると、消費意欲が冷え込んでいるところに今までのDS/DSL/DSiと互換性のない新型を出してバクチに出るよりは、DS市場を維持してユーザーの上方向(年齢的に)の拡大に腐心したほうがいいのかも。
DSiウェアの「うごくメモ帳」に関しては、それ単体よりもはてなの「うごメモはてな」サービスなどのインフラのほうに実は興味がある。ニコ動/youtubeとの類似点もあるし、実を言うと超-1/遺伝記システムとの類似点もあるんだけど、そういうところに任天堂やはてなが進出してくるということに注目したいような*2。
ただし、現状ではDSiウェアは普及しているDS/DSLでは表示できない*3。
DSiウェアは、当面は「小銭で遊べる有料のお試し版的ソフト」と、「任天堂が提供するフリーウェア」のような位置づけのものが主流になるのかな、とも思う。
フリーウェア的なものにはもう少し種類が出てきて欲しい気もするし、シェアウェア的なサードパーティ製DSiウェアにも出てきて欲しい気がするし、スタンドアローンなDSiウェアだけでなく、インフラも込みになったDSiウェア展開もいろいろ広がったらおもしろいかもと思う。そのあたりの思想は超-1/遺伝記システムを手がけた経験から言っても共感できるところ。
リリースされているDS/DSLが、全てDSiに置き換わることは当面はないだろうから、DSiだけを前提にしたDSiウェアやDSi用追加機能を盛り込むのは難しいかもしれないけど、DSiは「ROMカートリッジの外から、追加データ・追加シナリオを取り込むことができる」という外部拡張性が持たされたゲーム機でもあるわけで*4、そのへんを任天堂がどう使ってくるのかというのは、興味深く見守りたい。
*1:新作はストックはあっても種類は少ないので、実際にはたぶん1/5以上。
*2:うごメモはてなにあるように、「コンテンツはユーザーが作って提案しあう」「コンテンツの予選は発表自由で、本選(DSiへのフィードバック)には、チェックや投票が必要」「コンテンツの質の可否チェックは、任天堂自身ではなくユーザー自身に自己チェックさせる」という、主催者(この場合は任天堂)自身の負担が無限に増殖しないようにするという考え方は理に適っている。ネットゲーム管理の歴史から言って、チーターやユーザーキラーをどう物理的・倫理的に排除するか、どこに基準を設けるかなどについて、主催者が疲弊してしまうっていうケースが多かった。これに対する解決策の提示としても、うごメモはてなの試みは注目に値すると思う。超-1/遺伝記では応募者自身+講評者がマイナス配点を行える、という形で価値形成が行われるようになっているけれども、うごメモはてなでは、「妬みや怨みの応酬を避けるため、マイナス配点はさせない」という方針らしい。超-1/遺伝記とうごメモはてなは目的や趣旨が完全に同じではないので一概には並べて比較することは難しいけれども、そうした考え方(妬み恨みの応酬を未然に阻止する)というのは、子供向けというのを常に配慮しなければならない任天堂という会社にとって、避けて通れない課題なのかもしれない。このあたりも非常に興味深い。