恐怖箱 蟻地獄
竹書房の新刊情報はだいたい2カ月前倒しくらいで出る。
というか、翌月発売の本の情報が前月冒頭に出る。恐怖箱とか「超」怖い話とかは一部の例外を除けばだいたい月末組で、月二回刊のときなどはときどき月中くらいのシフトになるものもある。
僕の手元の予定表によると、おそらく予定通りということで、恐怖箱 蟻地獄は6月末発売。
蟻地獄は超-1出身組による実話怪談競作本で、昨年の蛇苺に相当する。
が、昨年とはシフトが違う。
え? なんで? というくらい違う。
老鴉瓜に相当するものも予定されているのだけど、そっちもやっぱりシフトが違う。
恐怖箱の蛇や鴉や蟻は複数の書き手をシャッフルし、シフトを特に固定しない。
なんというか、「△△だから□□な本になるだろう」という先読みをされてしまったら、たぶん怪談から得られる衝撃とかインパクトは半減してしまうのではないかと思ったりもする。もちろん、「△△なら間違いない!」という安心感はあるわけで、「△△? ……誰それ?」と言われてしまうよりはギャンブルは少ないんだけど(^^;)、極めて経験を積んだジャンキーさんは「△△なら、×××のパターンの話が多いに違いない!」と、箱を開ける前からオチを見抜いたりする怪物がいたり、超人的に勘がよかったりするので、できるだけ事前に目くらましをしておきたい、という気持ちになってくる(^^;)
予備情報を出して期待させたいのと、なるべく想定外のものをおりゃ!と投げつけるのと、「実話怪談を読む」という場合に限ればどちらがより読者にとって良いのかは、なかなか腑に落ちる結論にたどり着けないでいる。
ともあれ、びっくり箱というか実話怪談の恐怖の半分は「不意打ち」ではないかと思うので、その信念に沿いたいなと思う。
恐怖箱 蟻地獄。
3人の書き手による実話怪談本。
6月末発売。
まず、このへんを脳内にインプットして、お小遣いを「恐怖箱貯金箱」に入れて置いてくださいませ。できれば若干多めにね。