「超」怖い話クラシックベストセレクション 殯
殯のカバーが出来。
「超」怖い話クラシック ベストセレクション殯
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クラシックベストの名の通り、これは勁文社時代のセレクション+書き下ろし、という構成になっている。
降って湧いた話ではあるのだけど(^^;)、久々に懐かしい原稿に触れた*1
完全復刻というわけでもなくて、タイトル通り「セレクション」となっているけれども、2000年に竹書房から出た「怖い*2」と、異なるコンセプトの本になった。
- 新書版から文庫版に代わるときにカットされた話を再評価してみた。
- 「怖い」ではセレクトされなかった、思考停止話を多くチョイス。*3
- 新規書き下ろしは、その頃のスタイルと違和感が出ないように、昔風に書いた。
勁文社版は絶版になって久しく、初期「超」怖い話の「なんだか奇妙な話」の類は、近年のガチ怖路線になってからは登場のチャンスも少なく、この先もう日の目を見ることはないと思っていた。
元々「超」怖い話には、こういった「どう考えても怪談なのに、ストレートな怖さというのとはちょっと違う」*4というものが多かったのだが、久々に読み返してみたら「やっぱ変だよな。これ」というのが色々出てきた。
我々は「子供の頃の話」「50年も昔のこと」という感じで、だいぶ時間を置いた体験談を聞き取ることが多いのだけど、凄い話、驚くべき話というのは、それが何十年経過していてもまるで古さを感じさせなかったりする。もちろん、文章、表現作法のほうは進化するから、そのへんの「表現の古さ」で、古くささを感じることはあっても、ネタ=元になっている体験談の核心部分は全然古びていないものも多い。
そんなわけで、殯は僕が怪談を書き続けるハメになったその発端、そのルーツが詰め込まれたベスト版です。