検査の結果
麟太郎の内視鏡、MRI、カテーテル埋設手術が、本日夕方から行われた。終わったのは夜10時過ぎくらい。病院から「無事に終わって、今麻酔から覚めました」と連絡きた。全身麻酔は復帰がいちばん危ないという話なので、無事に意識が戻って良かった。
組織生検とか、そのへんの詳しい話は明日の午後聞くことになった。
入院前、嘔吐が何度かあったので、内視鏡検査は胃腸内壁が荒れていないかどうかを調べる目的で行われたが、胃腸はまったくもって綺麗だった、とのこと。
が、鼻腔〜咽頭部に、1cmほどのしこりがあったらしい。
これは内視鏡検査のときに、そのまま摘み取ってしまったということで、「もうほとんど残っていないと思います」という話だった。
このしこりが、良性のものなのか悪性のものなのかは検査してみないとわからないということで、現在組織サンプルを検査中とのこと。*1
カテーテル埋設も順調に終えたということで、生検の結果次第では早ければ明日にも退院できるかもしれない、らしい。来週くらいまで覚悟してくれと言われていたので、明日退院できるなら嬉しい誤算。
東大農学部動物医療センターは、獣医師資格を持つ臨床学生*2とその教官がペアを組んで治療に当たってるようで、事前の問診や診断などは臨床学生が、診断結果と治療方針の説明は教官が担当しているようだ。担当教官の獣医師は、「難しい」「やっかい」「確実とは言えない」という感じで、どちらかというとネガティブ或いは過度な期待を抱かないように、と諫める感じで説明するタイプ。臨床学生の獣医師は患畜の飼い主に不安を抱かせないように明るく振る舞うタイプ。
待合で投薬や今後の治療計画などを説明する臨床学生は、全般に明るく「大丈夫ですよ」と笑顔を絶やさない系が多く、難しい、厳しい、という辛い説明は担当教官が引き受けている、というシフトのようにも思えた。
厳しい説明がなされるのは、「大学病院なのだから簡単に直るに違いない」――と、藁をも掴む気持ちで来る飼い主が多いこともあるのかもしれない。
そこまで楽天的ではないつもりだけど、レントゲンと血液検査と触診だけではどうしてもわからなかった「原因」について、入院二日目である程度まで判明したわけだから、やっぱり高度医療って凄いな、と素直に感心した。*3何が悪いのかがわからなくて打つ手が無くてこまねいているのと、少なくとも何に対応すればいいのかが分かった上で臨むのとでは、不安の性質も覚悟の方向も違ってくる。
それにしても、朝9時から診察受付で、夜10時とかこんな時間まで手術や検査などの診療に当たり、さらに生検翌日とか……現場で全部対応できるからこその大学病院なんだろうけど、獣医師の大変さを実感した。
街のホームドクターも、夜遅く*4まで対応していたり、日祝開業していたり、往診に当たっていたりと忙しそうだったけど、それが人であれ動物であれ、「医」に関わる人達って大変な仕事なんだなと思う。