InDesign CS5.5の習熟

思えば去年の今頃、InDesign CS5を衝動買いしてその習熟で竹の子書房の最初の電子書籍を作ってたっけなあ。
ということで、今回のInDesign CS5.5も仕事本番に投入する前に習熟練習をしなければならない。
どんなことでもそうだけど、日常的に練習していないことはうまくできない。いきなり本番でだけ実力が発揮されるなんてことはない。
それはスポーツも、芝居も、歌や楽器演奏なんかもそうだし、フィジカルなものではないけどソフトウェアの利用も同様だと思う。
いやもしかしたら、これはフィジカルなものなのかもしれないw
実際、去年InDesignCS5を入れた後、7月までの12カ月間で僕はInDesignを使って76冊の電子書籍と12冊余りの商業文庫を作っている。のべ88冊。
このうち商業文庫12冊が本番だとすると、他の76冊はお金がどこからも出てないので手弁当の練習みたいなものであるわけなのだが、この絶え間ない練習の結果どうなったのかというと、僕の編集・組版速度はこれまで以上に早くなった。原稿が揃ってる状態からのスタートだったら、100時間掛からずに校了できる自信があるというか、3桁時間だったら全然余裕。草稿の整理終えてる状態からだったら20〜30時間あればいけるんでないだろうか。
それもこれも、絶え間ないトレーニングの成果であり、これはお金を掛けること、いいソフトを買った、というだけでは手に入らない。
繰り返し本を作ったという実績だけが、僕の身体にその成果と能力を刻み込んだのではないだろうかッ!(クワッ


実際、同じInDesignなんだからさほど大きく変わるわけではないんだけど、UIが変わるだけでだいぶ戸惑うし、メーカーが「良かれと思って工夫しました☆」が、むしろ従来の「慣れ」によって不便に思えたりということはよくある。
結局使い込んでいく以外に方法はなく、「習熟の口実」としての電子書籍編集は血肉として大きい。


で、CS5.5。
CS5と基本的にはほとんど変わらないのだが、ePub/ADPS対応のための電子書籍周りがかなり強化されている、という触れ込み。
今までのCS3〜5にもePub対応出力機能はあったのだが、ありゃーわかりにくくて使い物にならなかった。
今回はePub3の縦組み日本語組版にも対応する、というのが売りになっていて、そこを期待して導入したわけだが、どのくらい「使える」のかは、結局リファレンスマニュアルと素材を弄りながら、使い倒してみるしかないわけで。


本日、竹の子書房一周年記念企画「竹野正法物語」をInDesignCS5.5習熟練習で作りまくり。
大人になってもプロになってもそれで食べる人になっていても、新しい技術に絶えず取り組んでないとすぐに過去の人になってしまう(´・ω・`)
勉強第一。