竹カピート
久々にパイプを買った。
例の煙草値上げで、そろそろ9月に買い貯めた煙草を切らす人が出て来始めていることとも無縁ではないのだろうが、周囲に手巻き煙草/煙管/パイプなどへの転向組がぼちぼちと出始めている様子。
上原先生はずいぶん前から煙草から煙管に乗り換えていたが、最近は買い貯めの余波もあってか唯一の煙管専用極細刻み煙草である「小粋」が超品薄で手に入らないらしく、カピートでパイプ煙草を吸っている、とのこと。
スモーカーの多い竹の子書房でも、巻きを始めた人がちらほら。
そして、人は目新しいものにハマり始めると他人をも巻き込みたいという衝動に駆られるもののようで、「カピートいいよ、カピート」「元々持ってたけど使ってない、久々に使ってみるか」などの声が俄に。
カピートというのはミニパイプのことで、バブルの頃に「紙巻き煙草と同じくらいの気軽さでパイプを」ということで開発、商品展開されたものらしいのだが、それは凄い勢いで廃れたというか、どっちかというと空振り商品wだったらしい。
煙管より一回り大きいボウル、しかし価格は1400円前後と、パイプより安い。ブライアーのミニボウルにスチールの円筒パイプと樹脂の吸い口が、なんとも安っぽく見える故か、パイプスモーカーからは「あんなオモチャ」呼ばわり、煙管をする人の視界にはそもそも入らず、なんとも鬼子扱いのパイプなのだが、「初めての人」が手を出したくなる手軽さは確かにあって、「最初の一本」でカピートを選んでしまう人は後を絶たないらしい。僕も持ってます。
でもカピートは、
- ボウルが小さいので火種の扱いが難しい*1
- ボウル内径が小さいのでタンパーが入らない
といった難しさがある。
カピートに限らずスポーツ系のボウルが小さくて煙道が短いパイプって、そういえばみんな難しいよな、と思うけど、それもカピートやスポーツをやって普通の大きさのパイプも試してみたからわかる話で、最初から普通のパイプを始めてたらわからなかったかもしれない。そのお陰で、普通のパイプの楽さが実感できたというか。
というような蘊蓄を転がしていたら、ボウルが竹製のカピートがあることを知った。というか、前から存在は知っていたが、あれは新製品なのかと思っていたらそうじゃなくて「随分昔に限定品で作られたが*2生産中止になったもの」の店頭在庫品だったらしい。そういえば、前はもう少し扱いショップが多かった気がするけど、今はイクタカでしか見かけない。
「もうじきなくなっちゃうんだなあ……」
……と思ったら、ポチってたw
スペックの差違で言うとこんな感じ。
(諸元) |
竹カピート |
ノーマルカピート |
重さ |
7g |
13g |
長さ(最大) |
118mm |
136mm |
ボウル底から吸い口までの長さ |
102mm |
126mm |
ボウルの高さ(外寸) |
25mm |
|
ボウルの直径(外寸) |
11mm(節の部分22mm) |
25mm |
ボウルの内径(上部) |
9.5mm |
11mm |
ボウルの内径(底部) |
7.5mm |
9mm |
ボウルの深さ |
19mm |
15mm |
重さにに関して言うと普通のパイプは20〜30g台なので、それと比べてノーマルカピートですらかなり軽い部類に入るのだが、7gとかもう重さがないのも同然なみに軽い。竹は蓄熱/耐熱性に優れるが、やはりこの軽さは凄いと思う。
しかし……ボウル内径9.5〜7.5mm。
カピートはただでさえ内径が小さくて普通のタンパーが入らない。僕が使っているライター内蔵のタンパーが一番小さくて、辛うじてカピートには入るのだが、竹カピートにはこれすら入らない。釘の頭とかボルトの頭とか、ボールペンとかなら入るかもしれない。このタンパーの入らなさ具合が、普及しなかった原因なのではないかとも思うのだが、このくらい小さいと確かに持ち歩いて使うのに支障がないサイズと言えなくもない。
最近は巻くのが面倒で、とりあえずモンキーSPに詰めて数服吸って終わりということが多いのだが、竹カピートもありかもなあ。折りたためないけど大きさは手頃。
「煙草は吸わないけど生ハッカを喫するために、パイプをご所望」
という非喫煙者の人もいる。ハッカホルダーは選択肢が少ないので、シガレットホルダー+生ハッカでどうすか、折りたたみパイプに生ハッカでどうすか、カピートで生ハッカはどうすか、と提案してみる。
こ、これは喫煙を奨めてるんじゃないんだからね! 生ハッカを奨めてるんだからw
生ハッカはニコチンはなくタールもない。ミントの結晶の揮発成分を吸引するというもので、メンソール煙草のスースーする主成分はこれ。喉を保護する効能、(車などの)酔い止めの効能があり、禁煙時口寂しくて何かを食べてしまう過食を抑止する効能もある。フリスクを一時間でひと箱ボリボリ食べてしまうような人にもお勧めです。