見せて貰おうか!ネイチャーストーブの実力とやらを!

3/27到着のネイチャーストーブを、早速使ってみた。
本来はそのへんの枯れ枝とか松ぼっくりを燃料とするものなのだが、そういったものを燃やすには開けた場所に行かねば成らず、そんなヒマはなく……。
……おお。そういえば我が家には囲炉裏があるじゃないか!

今回はネイチャーストーブの煙突効果がどの程度のものなのかを実証するということで、宅内の置き囲炉裏の炉内にて、炭を燃やしてみることにした。

まずは現物のおさらい。


今回買ったネイチャーストーブは、スチール製。

通常はこのように折り畳まれている。
折り畳んだときの大きさはほぼ文庫本とほぼ同じ。厚みは25mmくらい。
黒い塗料が塗られていて、主な部品は全部で10個あり、蝶番とリングで繋がれている。

本体上部にはゴトクになる突起が4個所。
折り畳まれた中央部の下のところにリングがあって、そのリングが右パーツと左パーツを繋いでいる。
この写真だと見にくいが、組み立ててしまうとさらに「炉の底」ができる。パンチング穴が空いていて、炉の下から空気が入るようになっている。これによって煙突効果が生まれる。
煙突効果は、空気が暖められると上昇する、上昇気流を利用した燃焼効果を言い、改めて言うまでもなく多くのカマドや七輪、一斗缶ストーブなどはこの原理によって効率よく燃えている。燃料より下に空気取り入れ口を作り、そこから新鮮な酸素を供給し、上昇気流で排煙と熱が上に向かって排出されることで、炉内の燃料が効率よく燃焼する、とそういうもの。
普通に焚き火をするよりも空気に一定方向の流れができやすいので、燃焼効率がよくなる。小さい炉でもよく燃える、とそういうものだ。

組み立てるとこうなる。

手前右側はフタと持ち手になっていて、持ち手を抓んでフタを開け、そこから燃料を補充できる仕組み。

煙草の箱(100ミリ)と比べると、こんな感じ。大きくもあり、そうでないようでもあり。

囲炉裏の炉の中には断熱のために木灰が敷かれているのだが、そこに直接このストーブを置くと炉の下側の空気取り入れ穴が灰で塞がれてネイチャーストーブの本領が発揮されなくなるので、金属製のトレーを敷いてみた。
オーブントースター用のトレーがちょうどよい大きさなので、使ってみる。

ぴったり。
で、炭は本来ならストーブでゼロから熾したいとこなのだが、それやってると晩飯に間に合わなくなるので……。
とりあえずガスコンロでガッと火熾し。

囲炉裏にネイチャーストーブをセットし、火熾しした普段使いの黒炭(ナラ炭)+白炭(福化備長炭=オガ炭)をセオリー通りに適当に混合。下のほうにナラ炭、上のほうにオガ炭を積んでみる。

そのままでは消えてしまうだろうと思って、燃料補充穴から火噴きでプープーと吸気してみる。
途中、トイレに立って戻ってきたら、その間何もしてないのに火がカンカンになってた!
すげー。

これまた普段使いの鉄鍋を乗せてみた。
鉄板のツメを折っただけのゴトクは割と頑丈で安定感もよく、鉄鍋を乗せてもびくともしないのだが、万が一ひっくり返ると囲炉裏とその周辺が惨劇に襲われるので(灰が飛び散ります)、この後、念のため自在鉤を出した。

鍋の中身は水炊きです。
ストーブの隙間がまっ赤になってるのが見えると思うのだが、これは炭がほぼ最大で燃えている状態。
火が起きてしまってからは火噴きなどは一切しておらず、その燃焼効率の良さに驚いた。
が、温度が上がりすぎて炉の表面に塗られた塗料がふつふつと沸騰して剥離し、さらには炉の上部にあるプーr鍋の内部のDHMO*1が激しく白煙*2を上げて沸騰を!
とりあえず放水差し水したものの、炭火というのは火力調整が非常に難しく、ガスコンロのように摘みを捻って炎を小さくということはできないので、自在鉤の高さを変えて火の当たりを弱くしたところ、ようやく沸騰が収まった。
炭に付きものの炭爆ぜは何度か起きたが、格納容器ストーブ本体は基本的には上(鍋が載っている)と下(パンチング穴のある吸気口)にしか開放部分がなく、横の燃料補充口が閉まってる状態なら爆ぜた炭が外に飛びだして火傷する、といったこともなく済んだ。


本来ネイチャーストーブは枯れ枝や松ぼっくりを使うもので、今回は炭を使ってるのでちょっとズルイといえばズルイのだが、炭だって上手く熾さなければすぐに消えてしまう。というより、炭は少量を高火力にするのが難しいのだ。
しかし、大量に燃やして高火力にするのではなく、少量の炭でこれだけ高火力が得られるなら、サバイバルストーブとしてもばっちり合格。今度、ピクニックに持っていって使ってみよう。





食後、まだ炭に余力があったので、鉄瓶乗せてみた。

囲炉裏の風情と必然wからどんどん離れてる気がしないでもないが、これはこれで便利だな。


PS.
火の始末は、普通に火消し壺にin。
ネイチャーストーブは、冷却後に専用袋に収納です。
収納袋にこないだ買ったブラストマッチもねじ込んでおくと、一応建前としてはこれだけあれば何処ででも煮炊きができる。あとはコッヘルが必要ですが。

*1:水です

*2:湯気です