「チャーハン作れよ!」

ちとアリエナスな、呑食と時事のカテゴリ融合でw
拾ったコピペが楽しかったのでw

小沢 「外食しないと言ったんだから、チャーハン作れ」
麻生 「じゃあまずご飯炊かないと・・・・・」
小沢 「なぜご飯を炊くんだ!ご飯を炊く暇があったらチャーハン作れよ!」
麻生 「ご飯を炊かなきゃチャーハン作れないよ。お米研いだだけだし」
小沢 「そんなことは聞いていない。今すぐチャーハンは作れるのか」
麻生 「(まずご飯炊かないといけないから)今すぐには作れない」
小沢 「外食止めたんだぞ、今すぐに作るのが筋じゃないか!」
麻生 「お米研ぐ→ご飯炊く→チャーハン作る、なのわかる?三・段・階。わかる?」
小沢 「パエリアでいいんだからすぐ作れ!融通が利かない あほうw」
麻生 「じゃあまずご飯炊かないと・・・ え?・・」

それぞれ、外食とチャーハンが何に相当するのかについては、察しのいい人はわかると思うので説明は省くw
「党首会談では終始、小沢代表のペースで、麻生総理は防戦一方」
という報道が以前も流れたが、その内容はだいたいこんな感じで、しかも民主党やマスコミによる(数少ない)政策批判の大部分がこんな感じで、それらを鵜呑みして同調している人の反応も、概ねこんな感じ。


ところで、このネタの最後のとこ。
パエリアとチャーハンは完成型は似てるけど、根本的に違う料理。
チャーハンは麻生総理が解説しようとして小沢代表に拒絶されているけれども、「まず米を研ぎ、ご飯を炊き、炊いたご飯を油で炒める」という料理。
これに対して、パエリアというのは「米は研がずにそのまま炒め、米が透明になったらそこに熱いスープを注いで煮立たせ、少しずつスープを足しながら米を煮る」という料理。それぞれ、具の扱いについては省略w
最後の「え?」は、そこを踏まえたオチですなw


じゃあ、「どちらも米料理で、米に味が付いてて、スプーン(チャーハンはレンゲ)ですくって食うものなんだから同じだろ!」というのは、結構乱暴な話で、双方の違いをわかっていないまま「とにかく腹が膨れればなんでもいいんだよ!」と言ってるのにも等しい。
まあ、「味付けとか調理法とかこの際どうでもいい、腹が膨れればいい、今すぐ食えればいい」という切羽詰まった段階にあるのであれば、逆にチャーハンとか指定せず、水を注いだカップラーメンでも茹でてない素麺でも、とにかく出てくるものを選ばなければ目的は果たされる。
でも、茹でてない素麺や水を注いだカップラーメンは美味しくないし、「どうせならうまいものを食いたい」「食ってみたけど腹が立つ」という不満が出るのは明らか。



ポットのぬるい湯で作ったカップ麺を10分待って食べる(しかもおいしくない)のと、米を研ぐところから始めるチャーハンを待つのと、まあどちらの選択が正しいとも言わないけど、速さを求めるなら質はガマン、質を求めるなら遅さをガマン、という感じで優先順位は決めなきゃならない。どっちもは取れないわけだから。
政治、に限った話ではないんだけど、やりたいこと、してほしいこと、しなくちゃならないことなどが複数あったとする。まあ、例えば「仕事」と「食事」と「遊び」とか。どれもやらなきゃいけないけど、今すぐしなくちゃいけない、しないとならないのはどれ、とか、何をおいても優先したいのは何、という感じの優先順位というのは恐らく人によって異なる。
その異なる優先順位のうち、最優先するものと、最優先ではないものを比べて、「最優先のものについては賛成できる判断を下しているが、最優先ではないものについては賛成しかねる」という場合、賛成しかねるものを根拠に、最優先のものについてまで拒絶するのと、最優先のものには賛成できるので、最優先ではないものについてはこの際目をつぶる、というのと、要するに「優先順位の上から選ぶ」のが健全な判断かと思う。


でも、「求める全てについて、ひとつでも望み通りにならないものがあったら、それが最優先課題でなくても、全否定する」っていう感じで判断しようとしている人が多いのかもしれない。野党もマスコミも概ねそんな感じ。
でもね、そんな「全ての人、誰も彼もが求める全ての理想」を完全に満たした完全無欠の八方美人的スーパーマンなんか存在しない。賛同を集めた優先順位の高いものから順に実現していくのが調整であり政治であろうかと思うし。


今しないとならないことを、もっとも効率のよい順番で実現していく、不確実な要素を排除し、バクチは打たない。そのへん、政治家に求められる資質は、効率のよい合理主義・現実主義者であることだと思うし、これが満たされていればバーに通おうが漢字を読み間違えようがペンのキャップを咥えてようが、特に文句はない。
問題は、「不完全性を根拠に理想からひとつでも欠けると全否定をする理想原理主義者」の存在なんだろなー、とか思う。今しないとならないことの順番を決めず、「一発で最高になるやり方を抽象的に唱える(=総論は正論だが、各論は語らない)」というトリューニヒト的な勇ましく高潔な政治家っていうのは、責任を負う立場にない野党にこそ多いのは、まあしょうがないんだろな。これは。
思い通りにならない不満というのは、誰でもひとつくらいは抱えてるが故に、そこをくすぐられると誰でもこの狂奔の片棒を担ぐ愚に陥ってしまう。気を付けねばな、とか思う。

2008/12/16 テーマ:「内閣支持率調査 2008/12/16」
http://www.nicovideo.jp/static/enquete/o/20081216.html